男のコラム

毎週火曜日更新

このコラムは、タケタリーノ山口が己の魂の叫びを2003年に書いていたものです

第14回

やっと稲川淳二の姿をテレビで見る季節が終ろうとしている。
しかし、元来は何者なんだろう?
俺が物心ついた頃には、すでに怖い話をしていた。そして今も怖い話をしている。
怖い話の印象しかない。
と、いうより怖い話をしてない時の稲川淳二を見た事がない。
そう考えると、稲川淳二の怖い話の一番怖い話は、怖い話ができるって事で芸能生活を続けているって事だ。
そんなので芸能生活を続けているって事は、悲しい話ができるとか寂しい話ができるとか、エイプリルフール限定で嘘の話ができるとかも有りじゃねぇーか。
しかし、そう考えると、稲川淳二は怖い話さまさまだ。
怖い話でメシを食ってるんだから。
という事は「怖い話=おばけ」な訳だから、おばけさまさまだ。
おばけにメシを食わせてもらってるんだ。
逆に言えば、おばけがいなければ、メシが食えず、生きていけない人な訳だ。
そう、おばけに頭があがらないって事だ。
そう考えると、稲川淳二は立場的にすごく不思議だ。
人間よりも、社会的地位の低いおばけよりも、さらに立場の低い人。
整理すると、こういう順序だ。
俺、神様、人間、ケモノ、おばけ、稲川淳二。
これから、そういう目で稲川淳二を見守る事を誓います。